国民健康保険に切り替える!手続きは役所で14日以内に

国民健康保険は、加入者が病気・ケガ・出産・死亡した場合に、その医療費や葬祭費用などが支給される制度です。国民健康保険の基礎知識、社会保険から国民健康保険への切り替え手続き等について解説します。

国民健康保険とは?

国民健康保険とは

国民健康保険は、加入者が病気・ケガ・出産・死亡した場合に、その医療費や葬祭費用などが支給される制度です。在職中に加入していた社会保険とは異なり、国民健康保険は自治体が運営を行っているため、保険料の計算方法や納付の仕方が変わってきます。

加入の対象となる人は、「いずれの健康保険制度にも属さない人」です。

日本は国民皆保険制度の国なので、いずれの健康保険制度にも属さない人は存在しません。健康保険制度には「国民健康保険」の他にも、「社会保険の健康保険、またはその被扶養者、またはその任意継続」「後期高齢者医療制度」などがあります。

国民健康保険はこれらの健康保険に加入しない(できない)人を対象としており、主に75歳未満の高齢者や、無職の人、自営業者などが加入する保険となります。



退職後は国民健康保険に切り替えなくてはいけない?

退職後に国民健康保険に切り替えなくてはならないケースは次の2つに該当する場合です。

  • 配偶者や家族が加入する健康保険の被扶養者にならない(なれない)
  • 在職中に加入していた社会保険を任意継続しない(できない)

退職後に加入する健康保険には、国民健康保険の他に「配偶者や家族の被扶養者になる」又は「社会保険を任意継続する」の2つの方法があります。

どれを選択するかは、それぞれの加入条件と、支払う保険料で比較することになります。それぞれの加入条件や手続きに関することは参照リンク先で解説します。

国民健康保険に加入するということは、他の健康保険に加入しなかった、または国民健康保険を自ら選択したケースとなります。



国民健康保険の保険料はどれくらいになる?

国民健康保険の保険料はいくら? 国民健康保険の自動計算サイトの試算結果より)

国民健康保険の保険料は、加入する人が住む自治体によって金額が異なります

国民健康保険を運営しているのは都道府県と市町村です。都道府県が標準保険料率を定め、市町村が最終的に保険料を決定し、徴収を行います。

保険料は、所得による「所得割」、世帯の加入者数による「均等割」、1世帯あたりにかかる「平等割」など、基本的な計算方法はどこも同じです。

ただし個々が負担する保険料は住む自治体によって異なります。加入者の所得水準の地域差や、高齢者数の割合などが自治体によって大きく異なることがその理由です。

国民健康保険の保険料については以下のサイトで詳しく解説してあります。またシミュレーションサイトでは住民地、年齢、所得などから個人の保険料をシミュレーションしてくれます。


上記のサイトでは、世帯年収500万円の家族(夫40歳・妻39歳専業・子12歳)のケースで、東京都世田谷区だと年間約42万円(月々約35,000円)の保険料になると紹介されています。世田谷区以外の例についても紹介されていますが、同じ条件でも保険料に大きな違いがあることが分かります。

また国民健康保険は、加入している人に保険料を請求するのではなく、加入者がいる世帯の世帯主に請求する仕組みとなっています。

もしあなたが世帯主であればあなた自身に保険料の請求がきますが、家族と同居していて世帯主が別にいる場合は、その世帯主に請求がきます。もともと世帯内に国民健康保険に加入している人がいれば、あなたが追加された分だけ、世帯にかかる保険料が上がるようになります。

なお国民健康保険には「扶養」という概念がありません。国民健康保険では扶養関係にかかわらず、加入者の数によって保険料が決定されます。

扶養制度が存在するのは「社会保険の健康保険」で、家族のだれかが社会保険に加入していて、あなたが年収制限などの条件を満たせば健康保険の被扶養者になることができます。

このあたりは、退職後の健康保険選びの重要なポイントになりますので慎重に検討しましょう。



国民健康保険に加入すると決めたら手続きはお早めに(14日以内)

退職するとその翌日からは保険証がない状態となります。国民健康保険に加入する場合、「退職日の翌日付け」での加入手続きを行いますが、手続きを行わないと保険証は発行されません。保険証がない状態だと、実際は加入していても病院からは治療費の10割負担を求められることがあります。

退職して国民健康保険に加入する場合はなるべく早めに手続きしましょう。手続き方法は以下の通りです。

手続きする場所 お住まいの市区町村役場・国民健康保険の窓口
手続きする人 世帯主、またはその家族
期限 退職した日から14日以内
必要なもの ・退職日が証明できるもの(※1)
・身分証明書(運転免許証など)
・マイナンバーが分かるもの(通知カードなど)
・印鑑

(※1)の退職日が証明できるものは、自治体によって求める書類が異なる為、事前に市区町村役場・国民健康保険の窓口に電話などで確認しておくとよいでしょう。

市区町村役場で手続きた場合は、健康保険証はすぐに発行してもらえますが、支店・出張などの場合は1週間程度かかる場合があります。



まとめ

国民健康保険は市区町村役場で手続きすれば即日発行してもらえます。退職して健康保険証のない状態では気やすく病院にも行けませんので、すぐに発行してもらえるのは助かります。

ただし手続きの際に、「退職したことが証明できるもの」を提出するように求められる場合があります。その理由は、自治体では社会保険の健康保険を喪失した事実が把握できないからです。

まずは手続きの前に市区町村役場に必要な書類を尋ね、退職を証明する書類が必要ならば会社にお願いして書類を送ってもらうようにしましょう。

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